2025年度

厳しかった寒さもようやく和らぎ、これから春の花々が一斉に咲き始めると思うと、心もポカポカした気分になりますね。

この1年も楽しくレッスンする事が出来ましたのも、保護者の皆様のお陰です。心から感謝申し上げます。そして4月からの2026年度のキャロルもどうぞよろしくお願いいたします。

さて、毎年春にお届けしている「キャロルおしゃべり箱」も、今回でなんと40号となりました。

第1号は1994年7月。当初は年に2回発行していました。見返してみると、まだ世の中にパソコンも携帯電話も普及していなかった頃で、20号までは手書きの「おしゃべり箱」でした。

発表会をはじめ、クリスマスコンサートや造形教室などたくさんのイベントの報告もされていて、キャロルの歴史を感じてとても懐かしい気持ちになりました。時の流れは早いものだと改めて思います。

それでは、2025年度のキャロルを振り返ってみたいと思います。

<特別イベント 保育園の皆さんとリトミック 7月27日>

用賀にある保育園から「保育園のイベントとして、親子で楽しめるリトミックをやってもらえないか」とのオファーを頂き、「親子リトミック」のイベントを開催しました。

「保育園めでぃぷる用賀」に通う1、2歳のお子さまと保護者の皆様がキャロルにいらっしゃいました。

場所見知り、人見知りの年頃のお子さんたちもすぐに慣れて、楽しくリトミックすることが出来ました。保護者の皆様からも「子どもが初めての場所と先生だったのに、すぐに馴染めて楽しそうに動いていて驚いた。親子で楽しめて良かった。大きなグランドピアノの生演奏でレッスンしてもらえるなんて素敵ですね」と嬉しい感想をいただきました。また「土曜日のクラスがあったらキャロルに通えるのに……」というお声も聞かれ、私たちもとても残念に思いました。

キャロルとして初めての取り組みでしたが、普段お会いする機会のない方々にリトミックを体験してもらう、素敵なお話を頂いたことに感謝!です。

今後もこのようなイベントも継続して行きたいと思います。皆様の周りでこのようなイベントを希望される方がいらっしゃいましたら、是非ご相談下さいね。

<大人のリトミック体験会 11月28日>

こちらもキャロル初のイベント!キャロルの生徒さんの保護者の皆様を対象にした「感じてわかる♪大人のリトミック体験会」を開催しました。

有難いことにキャロルには、2人、3人とごきょうだいを通わせて下さるご家庭がたくさんあります。また子どもの時に通っていらした方がパパやママになって、お子さまを連れてきて下さる方も年々増えています。もう10年、20年、それ以上のお付き合いになる方もいらっしゃるのです。

そんなキャロルの先輩方、そしてキャロルとご縁が出来たばかりの方、お子さまのレッスンを見て「リトミックをやってみたい」と興味を持って下さった方。キャロルの保護者様ならどなたでもOK、皆で初めての「大人のリトミック」を楽しんじゃいましょう!というコンセプトで開催しました。

当日は、1歳親子クラスから中学1年生の生徒さんのお母様9名が参加して下さいました。初めて顔を合わせる方ばかりで少し緊張されていたと思いますが、レッスンが始まり範子先生のピアノが流れると皆様の緊張が解け、笑顔が見られるようになりました。

あっという間に和やかな空気が流れ、初めてとは思えないほど皆様が音楽に乗って楽しそうに軽やかにステップされる様子を、さすがはキャロルの生徒さんのママたち!とスタッフも驚きの心持ちで拝見しました。

「感じたままに動く」事はリトミックレッスンの基本で、普段のレッスンでいつも子どもたちと行っていることです。大人バージョンのリトミックでも、皆様にその楽しさ、心地よさを体感して頂けたことがとても嬉しかったです。

トーンチャイムを演奏して頂いた時も「これ、やってみたかったのよね」と楽しそうな笑顔が。「保護者様メッセージ」で、参加されたお母様方から頂いた感想もご紹介させて頂きます。

「大人のリトミック第二弾」もまた開催したいと思います。その時は皆様是非、ご参加下さいね!

<ピアノクラス発表会 12月14日>

ピアノクラスは、秋本 遥先生のご指導となってから初めての発表会でした。9月から始めたばかりの生徒さんも頑張って参加されました。

いつものリトミックのレッスンの時とは違って、みんな素敵なドレスやスーツ姿でとても嬉しそうだけど、ちょっぴりドキドキ緊張の表情も見えて可愛かったです。1人ひとりの心を込めた丁寧な演奏に温かな拍手が送られ、和やかな発表会となりました。

第1部はソロの演奏。第2部は先生との連弾。そして最後は全員参加で「グルグル連弾」。ジングルベルのメロディーを、秋本先生の素敵なアレンジでどんどん連弾していきます。元気なジングルベル、バレエ音楽のような踊りたくなるジングルベル、ジャズ調のジングルベルetc。1人ひとりに違った伴奏をアレンジされて、とても楽しいジングルベルとなりました。

キャロルとお付き合いが長い照明の松本さんも、赤と緑のクリスマスカラーで皆の演奏を盛り上げてくれました。

演奏はさすがキャロルの生徒たち!(自画自賛?笑)それぞれの曲のムードを素敵に表現していました。ピアノを弾くテクニックはもちろん大切で、コツコツと努力して身につけていくものですが、音楽を表現する感性や感覚は、努力だけで身につくものではありません。小さな頃からリトミックを体験しているからこそ、自然にその力が育つのです。

ご自身もリトミックを勉強されながらキャロルでピアノを指導して下っている秋本先生。皆の心の中にある「音楽する力」を引き出すレッスンをして下さいます。

来年の発表会も楽しみですね。

<第20回 作品発表会 2月1日>

今年も「作品発表会」を行いました。ついに今年で20回目を迎えることができました。出演クラスは、Dクラス(1年生)、Fクラス (3、4年生)、そして研究科(5、6年生、中学1年生)。小さな頃からリトミックで培って来た音楽性、発想力を形にして披露するコンサートです。

Dクラス メロディー作曲 「みんなのカレンダー」
それぞれが選んだ月のイメージを曲にしました。絵や文でイメージを具体的にして、即興で歌って、それを講師が楽譜にして確認しながら進めて行きました。リトミックではまだ習っていないリズムも沢山出てきて、情景が浮かんで来るような素敵な曲になりました。作文も読んで、講師が付けた伴奏と一緒に演奏しました。

Fクラス いろいろな音階を使った作曲 「音楽の世界旅行」
レッスンでハーモニーの勉強をしました。その発展として、世界にある音階の響きを使って作曲をしました。私たちに耳慣れた「ドレミファソラシド」とはニュアンスの違った音階が世界に、そして日本にも存在します。日本から飛行機で飛び立って、アラブ、フランス、アフリカ、スイス、アメリカと音楽の旅をしました。ピアノの左手の伴奏や打楽器もクラスのみんなで担当し、素敵なアンサンブルになりました。

最後のアメリカは、研究科のお兄さんがジャンベで応援。打楽器は全て即興演奏だったのですが、それぞれの国のムードを盛り上げるいい味を出していました。

こんな風に自然にアンサンブルができるのも、皆がリトミックで育ったからこそですね。

研究科 シンコペーション 「Ⅰ Got Rhythm」
シンコペーション。聞いた事はあるけれど、どんなことなの?多くの方がそう思われるのではないでしょうか。それは、ビートなどの規則的アクセントからずれたアクセントを持つ、リズムや音のこと。まず、レッスンで行ってきたシンコペーションの活動をして、次にシンコペーションがたくさん使われているジョージ・ガーシュイン作曲の「Ⅰ Got Rhythm」に、皆で考えたコミカルな動きを発表しました。そして曲の後半ではブームという細長い筒状の楽器で体を叩いて音を出し、メロディーを演奏しました。

シンコペーションは数あるリトミックの課題の中でも難しく、体験を積んだ上級クラスでの課題です。それを研究科の子どもたちは、難なくサラッと動いていました。会場にいらした保護者の方にも「手足を変える動きのところでちょっとやってみたけど全然できなかった」とのお声も頂きました。保護者の皆様へも先日、この作品発表会の動画のURLをお送りしております。3月末まで公開していますので、是非お子さまとご一緒に動画をご覧になってチャレンジしてみて下さい。

そして、今回もすべてのプログラムに照明さんが素敵な色を付けて下さいました。研究科では、講師の「変えて!」の掛け声に反応して色が変わっています。照明さんも一緒に「即時反応」して下さいました。ありがとうございました。

リトミック a la carte vol. 34

リトミックは何故グループレッスンなのでしょうか?

毎月お子さまたちのレッスンを見学して頂いておりますが、「もしこれが個人レッスンだったら…」と想像してみて下さい。

一人ぼっちで走ったりスキップしても、あんな笑顔が見られるでしょうか?

「あく手でこんにちは」や、みんなで格好いいポーズを作ることも出来ません。グループ分けをしての聞き分けも、打楽器でアンサンブルすることも出来ません。そう考えると、リトミックのレッスンはグループレッスンでなければならない、と思えますよね?

子ども目線で考えても、一瞬音楽にどう反応したら良いかわからないと思ったら、誰かの真似をしてみる。みんなの動きがあるからこそ、うっかり自分が間違えてもすぐに気がける。恥ずかしくてポーズや動きを発表できなくても、友達の面白いアイデアを見て笑っているうちに、いつの間にかやってみようという気持ちになれる。いい声で歌える友達を見習って、自然に音程正しく歌えるようになる。

実は、リトミックのレッスンはそんな風に子どもたちがお互いに先生役をして、高めあっているんです。

このように自然に気が付ける事が多いので、私たち講師も滅多に「間違っているよ」とか「もっと頑張って」のような否定的な言葉かけをしません。逆に「いいね!」「上手!」「それすごい、天才?!」などと小さな事でも褒めて声をかけることを心がけています。

先日の作品発表会でメロディー作曲をした1年生クラス。お母様からのメッセージも掲載させていただきましたが、発表会が終わってからのレッスンで、5人の作曲した楽譜をコピーして配り、スケッチブックに貼りました。そして1曲ずつ、皆で歌ったり弾いたりして「この曲のどんなところが素敵だと思うか」などを話し合ったりしています。

その最初のレッスンでプログラム1番のお子さんの歌を取り上げたのですが、全員が「歌えるよ!」と。楽譜も見ずに大きな声で堂々と歌ったので「えっ⁈いつの間に覚えたの?」と見学していたお母様たちもビックリ! 聴いたのは1月に入ってから、通し練習を2、3回した時だけなのに。まさか、と思って2番の曲は?と聞くと、「歌えるよ」と。これはピアノ曲だったので歌詞は無く、ドレミで歌ったので少し階名に怪しいところはありましたが、みんな音程は確かでした。聞けば、5曲とも全部歌えるとのこと。

こんなにも子どもたちの耳が育っていること、そして自分のことばかりではなく友達の作った曲に関心を持ち、いいなと思って自分でも演奏してみたい気持ちが芽生えていることに感動しました。

この発表会を終えてから1人ひとりが達成感と自信を持ち、そしてクラスの友達との絆が深まったように感じます。

リトミックを考案したダルクローズは本当に凄いです。もともとは音楽大学の学生たちの為に考え出された音楽教育です。大人でも子どもでもグループで行うことが必然で、自然とお互いを認めあい、高めあう事ができるのです。そこに自己を開放し、表現力豊かな人に育てる「人間教育」でもあると言われる所以があるのだと改めて思いました。

→保護者様メッセージへ