2019年度

娘が1歳を過ぎ、そろそろ習い事をさせてみようと思った際に真っ先に思い浮かんだのがリトミックでした。多くの赤ちゃんがそうであるように、娘も音楽やダンスが大好きだった為です。ただ当時は、リトミックについて漠然とした知識しかありませんでした。少し調べてみると、リトミックには潜在的な基礎能力の発達を促す力があるとのこと。これはもうリトミックを習わせるしかない!そう思い、通い始めたのがキャロルです。

しかし、レッスンに通い出した当初、娘はまだ1歳3ヶ月。成長がのんびりで、やっとハイハイを始めたばかりでした。更に、レッスンと重なる時間にまだお昼寝をしていたため、途中で不機嫌になってしまうこともしばしばありました。他のお子さんがとてもしっかりして見え、この子はレッスンについていけるだろうかと不安になったことを覚えています。それでも、先生がレッスン中に一人一人の生徒さんに目を配り、私も気づいていないような小さな成長を褒めてくださるので、大変励まされました。そして何より、娘が同世代のお子さんに混じって音楽と共に過ごす時間を心から楽しんでいるのがその表情から窺え、通い続けることができました。

レッスンを始めて数ヶ月が経ち、ちょうど歩けるようになった頃、娘もすっかりリラックスしてクラスに参加できるようになっていました。自宅では1日に何度も人参の種を植える手遊びをするようになり、夫はもちろん、月に1、2度しか会わない親戚や友人でさえ曲を覚えるほど頻繁に披露していました。本人はまだ歌えない為、「いんじん(人参)!」と催促された私が人前で何度も歌わされたこともいい思い出です。

そしてレッスンを始めて1年3ヶ月が過ぎ、2度目の1歳クラスでベテラン(?)になった今では、リトミックはすっかり娘の生活の一部です。テレビからペンギンという単語が聞こえれば、すぐに「マーマとさんぽ♪」と始まりますし、毎日タンバリンを叩きながら様々なテンポで「こんにちは」と挨拶をしています。絵本でライオンやクマなどを見ると、「ガオー!」と言いながらのっしのっしと歩くことも忘れません。娘は夫の実家へ遊びに行くと必ずピアノで遊ぶのですが(ピアノに自ら興味を持ったのもリトミックのおかげです)、先日、久しぶりに会った義妹が娘とピアノで遊んだ後、「ちゃんと拍がとれてる!リトミックをしてるからだね!」と感心していました。彼女は2歳クラスを担当する保育士なので、他のお子さんとの違いに気づいたようです。リトミックが娘の音楽の基礎を作っていると実感したできごとでした。

私自身が振り返ってみても、娘の習い事にリトミックを選んだことは大正解でした。最初は私に抱っこされながら見ているだけだった娘も、自ら音楽を聴いて考えながら歩いたり走ったりピタッと止まったり。この1年3ヶ月の間、レッスンでしか経験できない貴重な成長過程を間近で見続けることができました。これから娘がどういった分野に関心を持っていくのかはまだまだ分かりませんが、幼少の頃からリトミックのレッスンを受けているという経験が必ず生きてくると思います。日々重くなる娘を抱き上げるのは大変ではありますが、今後も親子共々笑顔で参加したいです。

1歳児親子クラス Sちゃんのお母様


 キャロルへは娘がまだ歩けなかった1才5ヶ月の1才親子クラスから始まり、現在は2才親子クラスに通わせて頂いています。
歩けなかった時からスタートして、今では声を出して歌っている姿の娘を約2年間、間近で見れたことを幸せに感じております。また、同じ先生方に2年間娘の成長を温かく見守って頂けたことを心より感謝しております。
当時1才の娘は場所見知りが激しく、良かれと思い連れていった子育て関連のイベントでも泣かれることが多かったのですが、子育て施設でのリトミックのイベントでは機嫌良く過ごしてくれたので、習いごととして通わせたいと思いキャロルに体験を申し込んだのがきっかけでした。
周りのお友達は歩いてレッスンを受ける中、娘は抱っこでしたが泣かずに楽しそうに過ごしていたのと私自身がグランドピアノでの演奏がとても気に入ってしまい入会を決めました。
親子1才クラスの1学期の終わりころようやく歩き出した娘は歩いているだけで先生方、周りのお母様達から褒められてとても満足そうだったのを今でも覚えています。お教室の温かい雰囲気にも感謝しております。
歩けるまでの数ヶ月、私の腰痛は増すばかりで成果が感じられず通う意味があるのか不安になりましたが、歩きだしてからはピアノの演奏に合わせて止まって、また動いてと自然にできている姿を見て、抱っこの中でもリトミックに参加していてくれたことが実感でき嬉しくなりました。
歩いてから現在に至るまでは親子で楽しくリトミックに通わせて頂いています。先生やお友達と会えるのも今では娘の楽しみです。のんびり屋で恥ずかしがり屋の娘でしたが、時々、外れた音程ではありますが歌う姿はいじらしく家族を和ませてくれています。
4月からはついに親子分離でのレッスンがスタートします。間近では見ることはできませんが、親子イベントなどで一緒に参加できるのを楽しみしております。

2歳児親子クラス Aちゃんのお母様


3年前のある日、行きつけの楽器屋さんに楽譜を買いに行くと、いつも懇意にしてくれている店員さんが笑顔で話しかけてきてくれました。

私は三人の子育てをしながら自宅で細々とピアノ教室を開き、音楽教育者の端くれとして、大学ではろくに学ばなかった音楽教育法や教材の研究に勤しんでいました。

「先生!このあたりで有名なリトミック教室があるんですが、一緒に行ってみませんか?体験できるみたいなんです。」楽譜担当の彼女は良本が入ってくると私に助言をくれるだけではなく、私と同じ年ごろの子供を育てている同志のような存在で、互いに子育てに関する悩みを打ち明けあうような間柄でもありました。

(私)「リトミックって、音楽に合わせて歌ったり、踊ったりするお遊びみたいなやつでしょ?」
(彼女)「そうそう。近くにとても有名なところがあるんです。勉強がてら一緒に行きましょうよ」

子供の習い事を増やすということは、私にとっては送り迎えが生じてしまうため死活問題なのです。本当に厳選して習い事をさせたいと考えていました。今考えてみると、リトミック教室にそんなに長居するつもりはなかったかもしれません。

体験に行くと、広い教室、音響のよい空間にグランドピアノの楽しくて美しい音。初めて触る楽器、ボールやフープ等々、子供たちが大好きなグッズであふれているお部屋。短い時間に沢山の課題が詰め込まれ、飽きさせないカリキュラム。幼稚園に通い始めたばかりの娘が目を輝かせながら一生懸命歌ったり、走ったり、リズムをとったりする姿に顔がほころぶばかり。キャロルのリトミックには音楽の楽しさが詰まっていました。身近な言葉に音楽を合わせてリズムを感じたり、シンコペーションや変拍子、フォルテやピアノ、長調、短調。この3年間で、音楽に大切な土台となる部分から細部の表現となる部分まで、大きく体を動かしながら、きっと原始人がそうしてきたかのように、細胞レベルで音楽を取り込んできたように思います。

そしてもう一つ、私にとって素敵な出会いがありました。私と同じピアノ講師として頑張っているママとの出会いです。同じピアノ講師としてだけではなく、演奏活動も頑張っている彼女は私にとって、とても良い刺激でした。指導法や、教材、選曲についてもたくさんの意見交換をしました。やっぱりわかる人はここに通うんだという確信でもありました。

担当として指導してくださっている奈良先生、諒多先生、いつも素敵な笑顔で迎えてくださってありがとうございます。娘にとってキャロルリトミックスクールが一番大好きな場所なのは先生方のおかげです。
北大路先生、荻野先生、ときどきしかお会いできないにも関わらず、いつも優しく声をかけてくださってありがとうございます。先生方のお人柄がお教室の雰囲気となり、温かい空間になっているのだと思います。これからも親子共々よろしくお願いいたします。

Cクラス Cちゃんのお母様


娘がキャロルに通い始めたのは、2歳の頃でしょうか。
音楽に合わせて、体を動かしたり踊ったりするようになり、「音楽や踊りをもっと楽しめるようになれれば…」という軽い気持ちからでした。
就学時まで通えれば充分かなぁ、とも思っていました。
リトミックへの印象が変わったのは、初めての発表会に参加してから。
小学生のお兄さんやお姉さんが作曲をしていたり、体全体を使ってリズムを表現しているのを見て、とても感動したのを覚えています。
娘もその頃から、「絶対に研究科まで通う!」と憧れを強めた様子でした。
小学生になり、周囲に「リトミックへ通っている」と言うと、驚かれることがよくあります。
リトミックは幼い子どもがするもの、という印象が強いのでしょう。
「音楽に合わせて、体を動かしたりするやつだよね?」と聞かれることもあります。
「そうだね」と言いつつ、私はいつも答えに窮します。
リトミックには、それだけではない、もっと根源的な何かがあるのではないか…と思い始めていたからです。
ある時、先生が「自分のなかにも『ビート』があるんだよ。探してごらん」と娘たちに教えてくれたことがありました。
娘は自分の手首の脈を探り、家族の胸に耳を当て、鼓動を感じていました。
娘は、純粋に体の内側にあるビートを探し出すことに興じていましたが、私はすごく腑に落ちた思いがありました。
リズムは、私たちのなかにもあるんだなぁ、と。すべての基本となっているのだなぁ、と。
自分の内にリズムが自然と息づいていることは、娘の人生のさまざまな局面において、きっと役立つ時が来るかと思います。

規則正しいリズムをベースとしながらも、さまざまに変化するリズムを楽しめることは、しなやかに、豊かに生きることにつながると思います。
小学3年生になり、遅ればせながらピアノに通い始めた娘です。
曲調やリズムを捉えるのに、まさにリトミックそのもの、体を使って曲を捉えてから、練習していたりします。
まだ習い始めたばかりですが、伴奏も勝手につけたりして、楽しんでいるようです。
音楽の種をまき、ゆっくりていねいに育んで頂いた先生方にはとても感謝しております。
音楽とどのように巡り会うかも大切ですよね。
先生方の優しさと、笑顔と、グランドピアノと、お友達に囲まれて、本当に贅沢な時間を積み重ねてきたと思います。
本当にありがとうございました。これからも、どうぞよろしくお願いいたします。

Fクラス Fさんのお母様


娘たちが初めてキャロルの温かな先生方やお友達、皆様と出会ってから、およそ9年の時が経とうとしています。まだおぼつかない足取りでぴょこぴょこしていた子たちが、あっという間に思春期の入り口の小学4年生を終えようとしています。

双子の娘はキャロル初参加当時1歳半、初めての習い事ということもあり母である私のほうがやんちゃな二人をきちんと通わせることが出来るのか?という不安の中で体験クラスに参加させていただいたことをよく覚えています。親子クラスでは毎週順番に先生が片方の娘の母代わりになってくださりたくさん抱っこしてもらいとても楽しそうだったこと、家でもずっとエアリトミックに付き合わされて足の甲が痛くなったこと、八百屋のおじさんに「こん・に・ち・は♪」とタンバリンのリズムで挨拶していたこと、いつの間にかオリジナルの曲を作って口ずさむようになったこと…たくさんの場面が浮かびます。実は初年度にもこちらの「キャロルおしゃべり箱」に寄稿の機会をいただき、その時の内容を自分で読み返してみると、あの頃子どもたちを通して初めて感じたリトミックの「感性の解放」の感動や、生活の中に自然に浸透しているリズムの魅力は、今でも全く色褪せていないことに改めて驚いています。

リトミックは幼少期の習い事ととらえられることも多いようですが、今年研究科1年まで9年習い続けた娘たちから感じたのは、生活の中で数少ない「自分が自分でいられる場所」になっていたということです。習い事というくくりで言えば、どんな技術が身についたのか、どれだけ上達しているのかは分かりにくいお稽古なのかもしれません。しかしながら、子どもたちにとっては、ピアノの旋律やリズムを五感で感じ、自分の感性で動けて、そこには正解も誤りもなく、クラスの仲間たちの個性をみんなで「それも素敵だね」と認め合えて、その中で先生方は音楽の持つ不思議な力をくまなく教えてくださり、質の高いレッスンでしかるべきレベルに導いてくださる…こんなに素敵な習い事は、他にあまり聞いたことがありません。まだ子どもとはいえ、見えない競争社会、横並びの教育の中で生きる子どもたちにとって、キャロルはどれだけ魅力的で、大好きで、ありのままいられた、心の安らぎと支えの場になったことでしょう。そして音楽の魅力にいち早く気づかせていただき、生活にも活かせる喜びを味わえた日々は、娘たちにとって宝物です。幼少の大切な時期にそのような心強い存在でいてくださったキャロルの先生方、お友達、お母さま方には本当に感謝しかありません。

毎週楽しみにしていたレッスンを卒業すると思うと親子ともども寂しさでいっぱいです。キャロルで教えていただいたこと、素敵な仲間たちとの時間は、この先の娘たちの人生の中で大きな糧となることを確信しております。これからもキャロルの皆様に、たくさんの幸せな時間がありますよう、卒業生としてお祈りしていきます。9年間本当にありがとうございました。

研究科 Kさん・Mさんのお母様