せっかくなので、キャロルの歴史を少し振り返りたいと思います。
国立音楽大学でリトミックを学んでいた私は、卒業後、大学の先生のご紹介で用賀のリトミック教室に勤める事になりました。
新しく開設される教室を立ち上げる事になったのです。
1980年5月にキャロルリトミックスクールは誕生しました
当時は新玉川線が開通したばかりで、用賀駅周辺にあまりお店もなく、お昼にパンを買うのにも苦労した覚えがあります。
キャロルは今のカフェの部分も含めた白い建物で、現在のホールはありませんでした。
白いグランドピアノがあり、とにかく白いイメージでした。
その為、初めて来る小さなお子様が病院と勘違いして大泣きしてしまうという事が良くありました
新築の建物に新米のリトミック講師。
なにもかもピカピカです
書けない様な失敗も今では笑い話になってしまいました。
あの頃、同じスタジオでバレエを教えられていた先生がこうおっしゃいました。
「そのうち 2世が通ってくるようになるのよ。 アッという間よ!」
え・・・
一体それって何年先?
若かった私には、あまりに遠い未来でした。
しかし
ついに
昨年、その時がやってきたのです
確かにアッという間でした
私はとても慌てん坊で、レッスン中の恥ずかしい失敗は沢山ありますが、
最初の1年での忘れられない失敗は
「空飛ぶ先生事件」・・・です
その頃、子供達が転んだ時に怪我をしないように、床にゴムの敷物を敷き詰めていました。
でも、後から敷き詰めたので、グランドピアノの下にはうまく敷けずに、微妙にはじが丸まっていました。
それで、部屋の隅にあるピアノの場所から私が移動する時は、いつも足を引っ掛けないように気をつけていたのですが・・・。
その日は見学日で、大勢のお母様が見学されていました。
幼稚園の年長クラスをレッスンしていて、とてもスムースに流れていて私は絶好調でした。
次の展開を指示しようとして
「それでね・・・」
と、話しながら子供達に近づこうとした時です。
「それでね・・・」
と、言ったまま私は空を飛んでいました
そうです! 見事に足を引っ掛けました!
「バッタ~~~~ン」
素晴らしい効果音と共に、床に落下しました。
空飛ぶような、バンザイの格好のままです。
・・・・・し~~~~ん・・・・・
不気味な静けさの中で、、私は痛みをこらえながら暫く倒れていました。
いえ、起き上がれない程の怪我をしたのではありません。
(えへへっ! と言ってお笑い路線を取るか ・・・痛い~~!と言って同情路線を取るか・・・)
方針が決まらなかったのです(笑
で、結局
「えへへっ! やっちゃった~」
とお笑い路線で起き上がると
お母様方は笑いを堪えながら
「だいじょうぶですか?」
と、言ってくださいました。
でも
でも
子供達は無言・・・。
・・・し~ん・・・
あまりにびっくりしたのでしょう。
完全に硬直していました~~~
誰も最後まで私の事を笑いませんでした。
おぉぉぉぉぉ
ありがとう~~
子供達の「愛」?を感じた恥ずかしい思い出です